これも2014年に書いた内容です。
現在では、中1・2の段階から、入試に関する内容をきちんと話をしてくれる学校が増えてきていると思います。「家庭訪問の代わりに行っている面談で、話を聞いた」というお母さんもいらっしゃいます。
ですから、現時点で、そのような説明を一切受けていない、という学校がありましたら、それは、大問題だと思っていてください。
<まず、知らせること>
勉強を「きちんとする子」と「しない子」の差はどこにあるのか、というと、それはタイトルにある「意識・意欲」の差なんですね。そして、本当に良い先生と言うのは、勉強と言う題材を通して「意識・意欲」をしっかりつけることを目標とします。
ですから、単に「うまい授業をしよう」とか「子供に考えさせる授業をしよう」とか、その程度の発想で授業を構築しようと思っても、なかなか結果が出てこないものなんですね。
そして、自分たちは、どこに焦点を置くか、というと、結局、今までの安易な発想〜「そこそこ勉強しておいて行ける高校に行けばいいや」とか「このくらい勉強しておけば、湖陵や江南に入れるだろう」〜というような意識を変え、しっかり勉強に取り組まなければならない、という気持ちに変えることを目標にやっている訳です。もちろん、うまく行かない場合もあるんですが・・・。
そうやって考えると、よく学校などで何か目新しい内容のものを行ったときに、よく「子供達の目が輝いていた」とか「積極的に発言していた」なんて言っても、その後の結果に結びついているかというと、ちょっと怪しい感じがします。そして、どこに問題があるか、となると、この場合、その内容が「子供達の意識・意欲の向上につながっていない一過性のものである」ということなんだと思います。
もちろん、そういった目新しいものは、どんどん積極的に行って欲しいのですが、それと合わせて「その題材をきっかけにして、教師が子供達の意識・意欲をどのように高めて行くか」というところまで、詰めていかないと、結局「とりあえずやった〜、と自己満足してお終いになってしまう」ということなんだと思います。
さて、こういった勉強の意識付けで、自分が今、一番気になっているのは「中学校1年生から入試が始まっている」という意識付け。実は、自分が以前いた北見では、新中1生が入学した直後の段階で、すべての学校で「内申点の計算方法」などを説明していました。自分も中学校に入学したときに、オリエンテーションで学校側から説明してもらったのを覚えています。ですから、大抵のお父さん・お母さんは、子供が中学校に入学した時点で、今からしっかり勉強しておかないと入試に不利、という事を最低限知っているわけです。
ところが、自分が釧路に転勤で来たときに「中1の段階で、内申の説明などありませんでしたか?」とお母さんに聞くと、これが「0」。どの中学校も全く行っていなかったんですね。そして、よくよく確認してみると、内申の話を聞くのは「中3の総合AやBが終わった後が、初めて」という状況だったわけです。結果、釧路では、中1・2で「部活だ、部活だ」と、それだけになって、中3の2学期あたりから慌て始める親の多いこと、多いこと。中3の入試説明会に行って、そのときはじめて「内申を知った」というお母さんが非常に多かったんです。
結局、釧路の教師は、こういった「意識付け・意欲付け」の基本となる情報の与え方がダメなんです。というよりも、こんなこと、あってはいけないことなんですよ。
少なくても中1の学年末の内申が高校入試に関係することは間違いないことですから、中学入学時点で、生徒や父母に話しておくのは当然でしょう。社会科の教師は、企業がPL法の関係で「説明義務を負う」事を生徒に教えているわけですから、学校側でも、子供の将来に関わることは「説明義務を負う」のは当然〜最低限の義務〜でしょう。
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